ラストオブアス2をクリアした感想
ラストオブアス2のネタバレありの感想と評価
ストーリーの進行度で評価が大きく変わる作品
前半 エリー編 10時間くらい
後半 アビー編 8時間くらい
エンディングまでのラスト1時間
ラストオブアス2の最初の数時間の印象としてはなんだこのカオスなストーリー展開は!というただその思い一色だった。まぁこのゲームの冒頭の数時間で多くのファンの期待を裏切ったと思うし、Amazonレビューの酷評や中古の値下がり具合は納得。自分も冒頭数時間は前作の評価とは一転してラストオブアス2は期待を裏切ったクソゲーという評価だったし。
残酷な描写が多く、ストーリーと表現含めて大人のゲームという印象。ゲームプレイ時間、つまりストーリー進行度によって評価が変わる作品だと思った。
ゲームの進行度によって、ラストオブアス2の評価がぐるぐると目まぐるしく変わっていった。こんなゲームも中々珍しいと思う。
この複雑なストーリーならプレイヤーの選択
によって分岐するようにすれば、賛否が分かれることなく誰もが文句なしの神ゲーになったと思う。
戦闘面はステルスプレイと不要な戦闘を避けて逃げるのが楽しかった。クリッカーとの戦闘は、前作同様に歯応えがあり、 1回目で突破する事が難しく、何度もやり直すことになったのでストレスがたまった。笑
🟠ゲーム前半 エリーパート
プレイ体験は、復讐がテーマのストーリーなので重たいものではあるが、良い意味で前作と変わらないラストオブアスの世界で、存分にその世界に浸ってプレイする事ができた。
良い意味でエリーのキャラクターは1と変わってない印象。個人的には良かったポイント。エリーが変わったという人もいるが、自分はそう思わなかった。ストーリーがストーリーなので、復讐の想いに駆られたエリーを動かす事に抵抗感は感じなかった。
エリーパートでは、プレイするモチベーションが削がれることは無く、どんどん進める事ができた。
🟠ゲーム後半 アビーパート
後半は主にアビーパートになるが、アビーパートの前半部分は、アビーをプレイする事にそこそこの抵抗感があった。アビーの人間関係を垣間みても特にアビーに感情移入することはできなかった。ストーリーを追っていると、過去のアビーを操作して、アビーの過去を知る事が出来るが、そこでも感情移入することは難しかった。
アビーパートの後半になると、アビーを操作することの抵抗感は少しは薄れていたが、進めていくにつれてエリーを動かしたいという思いは募っていくばかりだった。
ノーティドックの意図としては、アビーを操作してアビーの現在と過去のストーリーを追う事で、アビーという人物を深く掘り下げプレイヤーに感情移入してもらうというものだと思うが、あまり上手くハマっているとは思えず、強引に感じたし、破綻してるように思う。ラストオブアス2の評価の賛否が、大きく分かれているのは、ゲームの後半をアビーパートにしたことが大きな要因のように思う。
アビーパートでアビーの人間性を掘り下げるという意図は理解できるが、これはゲーム本編に組み込む必要はなく、DLCで追加すれば良かったのではと思った。
アビーとレブの関係性はジョエルとエリーの関係性のようで、この関係性の進展は上手に描かれていたと思う。
エンディングまでプレイして見えてきたラストオブアスの真の評価
ラストオブアス2はゲームの後半部分のアビーパートが上手くハマっているとは思えず、(むしろこれによりゲームの破綻をもたらしているように感じる)このゲームのとても大きなマイナスポイントであり、ラストオブアス2の評価は、クソゲー以上神ゲー未満の品の悪い良ゲーという評価で5点評価で点数を付けるなら3.8という所だろうと思っていたが、ラスト1時間のプレイ体験によって、このゲームの評価が変わった。
このゲームの評価は、最後の1時間をプレイする事で真に見えて来たのだ。
もっと細かく言うなら、エリーの最後の判断がこのゲームの評価を大きく変えた。
個々人によって色々な捉え方ができるが、最後のエリーの判断は、アビーとレブの関係性を自分とジョエルのように感じたことによって、もたらされた判断のように思う。この関係性をエリーが認識したことによって、レブを自分と重ね、エリーはアビーを生かすという決断に至ったのだと考えている。エリーのアビーに対する最後の決断によって、個人的にはこのゲームの後味が非常に良いものとなったので、ラストオブアス2の評価は4.1とした。
エリーとジョエルが交わした最後の会話が、このゲームの締め括りであったが、エンディングとして素晴らしい終わり方だった思う。
ギター弾いてるジョエルかっこ良い!
🟠おまけ
個人のエゴなのは承知の上で言わせてもらうが、エリーにはできれば普通の恋をして欲しかった。いわゆる男女の恋愛をエリーにはして欲しかった。
あくまで個人の僅かな引っ掛かりではあるが、エリーがレズという事で、復讐のストーリーが若干ピンボケしてるように感じたからだ。
個人的には、娘のように想ってるエリーが、男女の恋愛をして、子どもを授かる。そんな幸せを、娘を失ったジョエルには噛み締めてもらってもらいたかったし、そのストーリーを見たかった。
エリーとディーナのレズカップルに不満があったわけではないし、それはそれで別に良いとは思う。エリーのパートナーであるディーナのキャラクターの描き方も良かった。